クアラルンプールで観光ビザの延長はできない。ビザランするなら空路でクアラルンプール国際空港が安全
就労ビザやMM2Hなどの長期滞在用のビザが発給されるまでは何かと面倒な状態でのマレーシア滞在になります。ゆっくりと日本で待ってから来られるひとは良いですが、少しでも長くマレーシアでの居住実績をつくりたいひとには地味に死活問題です。ビザ取得免除を繰り返す場合の安全な方法をまとめたいと思います。
マレーシア法人の就労ビザも発行まで時間がかかりますが、ラブアン法人の就労ビザもそれなりに時間がかかります。手続に増資があるため、法人銀行口座の開設後とならざるを得ないため、先にマレーシアに入国してしまうと90日の観光ビザ期間に手続がすべて終わらないことがあります。
数年前まではシンガポールかタイにちょっと遊びに行って、そのまま戻って来れば何の問題もなかったようですが、最近は陸路の国境を中心に、このようなビザ取得免除の期間延長のための出入国、いわゆるビザランは厳しくなってきています。
ただ、ビザランをしなくてはならないこともあろうかと思います。その場合にどうすべきかをまとめました。なお、記事内ではラブアン法人での就労ビザを対象にしていますが、基本的な発想はMM2Hの発給を待っている場合でも同じです。
まず原則論を確認:就労ビザ発行までは来馬しない
移民局としては、就労ビザが発行するまでは滞在してはいけない(すべきではない)というスタンスを取っています。
そのため、入国時に就労ビザの手続をしていると素直に言ってしまうと、押し問答になる可能性があります。
あくまでも、就労ビザがない段階では、観光に来ていることだけを強調しましょう。
ビザの取得免除に関するルール
日本人は90日までの滞在はビザの取得が免除されています。年に2回まで、合計180日と言われていますが、移民局のサイトや日本大使館のサイトではそのような情報は見つけられませんでした。
ただ、少なくとも、90日ギリギリで出国し、再度入国した場合もデータベース上問題になっていないことは確認できています。そのため、90日では足りなくなり、再度出入国を目論む場合にも観光のための入国であることを強調する方が入国拒否の理由がなく、結果として無事入国しやすいと思われます。
ビザが免除の場合、マレーシア国内での延長はできない
ビザ免除の場合でもマレーシア国内で30日の延長が可能と言われていることもあるようですが、私たちの場合には、結局延長できませんでした。日本は延長の対象外であることがリストに記載されていることが理由として示されました。
このあたりは移民局次第なところもありそうです。一応、駄目元でチャレンジしてみるのはありだと思います。ただ、あくまでも延長すべき事情が必要なので、就労ビザがまもなく発給される見込みであるなど、マレーシア国内に留まっても良いだろうと考えやすい事情が必要になります。
入国審査で引っかかりやすい条件
まず、一番大きな点は出入国する場所です。経験およびヒアリングを行っている中では、陸路での国境越えが一番厳しく、クアラルンプール国際空港が一番ゆるいです。
クアラルンプール国際空港はたくさんの観光客が訪れます。到着便の多い午後便の到着時は入国審査の列が長蛇になりやすく、少し遠くから観察すれば、審査の速い審査官がわかります。そこに並ぶだけで、機械的に引っかかってしまわない限り、高確率で審査がするっと終わると思います。
他方、違法就労者の出入国の多い、タイとの国境やシンガポールとの国境は無駄に審査が厳しく、滞在日数をパスポートのスタンプで計算し、色々と難癖をつけてきます。これは日本人に限ったことではありません。主としてアジア系がカウンターで詰問され、時折別室へと連れて行かれています。審査は明らかに厳しいです。
また、長い期間を過ごしていることがバレると問題になりやすいです。違法就労が疑われています。何らかの理由を用意しておきましょう。モスク巡りが好きだ、ダイビングやサーフィンをずっとやっているなど、それっぽい理由があれば十分です。
さらに、日帰りで戻ってくると問題になりやすいです。ビザランのために戻って来たと推測されるからです。最低でも1泊、できれば2泊以上をあけると問題になりにくいです。
これらの条件からどうするべきか?
まず、就労ビザの取得を目指しつつ、マレーシアに可能な限り長期で滞在しようとする場合、他国への移動は最小限にしましょう。出入国回数は少ないほど問題になりにくいです。同じマレーシア国内でもボルネオ島はパスポートコントロールが入るため、できればボルネオ島も避けた方が無難です。
再入国する場合には日帰りは避けましょう。最低1泊、理想的には2泊以上です。また、費用はかかりますが、日本であればビザランと疑われにくくなるため、日本に帰るのが理想ではあります。
再入国はクアラルンプール国際空港にしましょう。シンガポールやバンコクからのエアアジア便であれば1万円程度です。入国の安全をお金で買いましょう。なお、出国は陸路でも問題ないと思います。ただ、90日のオーバー等がないことだけは事前に確認しておきましょう。
空港が混んでいる時間を選びましょう。早朝や深夜は人が少ないためじっくり見られる可能性が高まります。金土などの人が多い日も良いですが、航空券自体が高くなってしまうので注意が必要です。
手続の速そうなレーンを選びましょう。誘導されてしまう場合には選択できませんが、選択できる状況であれば、厳しそうにチェックしている人よりも、にこやかに素早く手続しているレーンの方が問題になりにくいです。
観光で長期滞在するもっともな理由を事前に考えておきましょう。理由は考えておかないととっさには出てきません。
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