クレジットカードのポイントでエアアジア(AirAsia)のマイル(BIGポイント)を貯めてはいけない。
エアアジアはマレーシアが本拠地であるということもあり、エアアジアのマイルが貯まるクレジットカードも多くあります。また、エアアジアはLCCとして有名ですが、レガシーキャリアと同じようなフルフラットの席も長距離路線中心に用意されています。そのため、もしかするとエアアジアの BIG ポイントを貯めるのも実はありなのかも?と少し考えたため、調べてみました。
目次
エアアジアはプロモーション価格の場合、とてもお得な価格で飛ぶことができます。マイル(=BIGポイント)で飛ぶ場合も同じようにプロモーションがあるため、近場だと非常に少ないマイルで行けることがあります。
エアアジアはマレーシアが本拠地であるということもあり、エアアジアのマイルが貯まるクレジットカードも多くあります。また、エアアジアはLCCとして有名ですが、レガシーキャリアと同じようなフルフラットの席も長距離路線中心に用意されています。
そのため、もしかするとエアアジアの BIG ポイントを貯めるのも実はありなのかも?と少し考えたため、調べてみました。
なお、この記事では、レガシーキャリアとの比較を分かりやすくするために、BIGポイントを便宜上マイルと呼ぶことにします。
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結論:エアアジアのBIGポイントはクレジットカードのポイントで貯めるべきではない
マイルは購入が難しく、また、マイルは特典航空券として利用することで普通に購入する航空券よりもお得に入手できる可能性が高いため、クレジットカード等を利用して取得したポイントをマイルに交換する人が多くいます。
エアアジアのマイルは、下記の通り、1マイルあたりの価値が1円よりも小さく、ANAやJALマイルでの価値と比べると驚くほど小さくなっています。また、特典航空券を得るための必要マイル数も多く、しかも変動幅が大きいため、マイルを使うと得する状況が限定的です。
そのため、結論的には貴重なクレジットカードのポイントでエアアジアのマイルを貯めるべきではないと考えています。
理由1:特典航空券の必要マイル数が値段とほぼ完全に連動している
ANAの場合、シーズンによって必要マイル数が3段階、JALの場合には2段階変動しますが、この変化はそこまで大きくありません。成田とクアラルンプールの往復であれば、ANAの場合、30,000/35,000/38,000程度の違いしかありません。
これに対し、エアアジアの場合、平気で数倍変わってきます。例えば、2019年1月の羽田=クアラルンプール間のマイル数を見てみましょう。
左側の画像が必要マイル数を示すカレンダーになっています。1月3日が最高で143,000マイル、最低は複数日程あり、40,000マイルとなっています。最低と最大で約3.6倍です。ただ、差があったとしても現金で購入するときの比較において得しているようであればまだ利用価値はあります。
上記の画像は、同じ日に取得した羽田=クアラルンプール間の2019年1月の料金です。10月8日のレートでは、1RMは27.2円のため、そのレートで換算します。最高額は、同じく1月3日で40,800円、最安はこちらも複数あり、15,477円です。最安と最高で約2.6倍です。
なんと現金の場合よりも開きが大きい結果となっています。
理由2:1マイルあたりの価値がものすごく低い
前掲のマイル数と金額を元に、1マイルあたりの価値も換算してみましょう。
日程 | 価格 | マイル数 | 1マイルあたりの価値 |
---|---|---|---|
1月3日(最高・最大) | 40,800円 | 143,000P | 0.285円 |
1月29日(最安) | 15,477円 | 52,000P | 0.298円 |
1月30日(最低) | 17,653円 | 40,000P | 0.441円 |
ひどい数字です。ANAやJALであれば1マイルあたりの価値はエコノミーでも2円から3円にはなります。
ちなみに、プロモーションがされている路線でも、1マイルあたりの価値は0.361円とほぼ変わりませんでした。
理由3:ビジネスクラスでも変わらず価値が低い
ANAやJALであれば、ビジネスやファーストになるほど1マイルあたりの価値は高まります。
そのため、ビジネスクラス相当のプレミアムフラットベットなら価値が高まっているかも・・・ということも調べましたが、こちらも話になりませんでした。プレミアムフラットベットの場合には、1月29日と30日の差はなかったので、単純な比較ができました。
日程 | 価格 | マイル数 | 1マイルあたりの価値 |
---|---|---|---|
1月3日(最高・最大) | 94,248円 | 341,600P | 0.276円 |
1月29日(最安・最低) | 46,212円 | 165,000P | 0.280円 |
プレミアムフラットベットであれば得かも・・・という淡い期待も打ち砕かれました。
理由4:必要マイル数が多すぎる
上記の通り、1月の後半といういわゆる閑散期であっても、日本とクアラルンプールの往復で40,000x2の80,000マイルが必要です。
これはマイルの貯まりやすさも考慮しないと比較し難いですが、最もマイルが貯まりやすいカードでは、RM0.8で1Pとされているようです。21.76円で1マイル、還元率換算では4.6%です。
参考: The Best Credit Cards for AirAsia BIG Points
ただ、ANAは30,000マイルで往復できるのに対し、エアアジアは80,000マイルが必要になってきます。約4割ほどの価値しかありません。そのため、ANAマイルとの比較という意味での実質還元率で考えると約1.85%ということになります。
表面上の還元率が高くても、必要マイル数が多ければ意味がありません。
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エアアジアの価値がないわけではありません
上記の通り、エアアジアのマイルは1マイルあたりの価値が低く、また、ANA等のマイルと比較したときの相対的マイル価値もとても低い、はっきりいって最悪のマイレージプログラムです。
ただ、エアアジアのマイレージプログラムが悪いだけでエアアジアが悪いわけではありません。クレジットカードの利用でマイルを貯める価値がないというだけです。エアアジアは私もよく利用しますし、LCCの中では素晴らしいと思っています。ジェットスターに乗った時はこんな飛行機一生乗らないと誓ったものですが、エアアジアは近距離だったらアリだと素直に思います。
飛行機はエアアジアしか乗らないという人でも、エアアジアのマイルをクレジットカードで貯めるよりも、キャッシュバックされるクレジットカードを使用して、そのキャッシュバックを原資に航空券を買った方が良いというのが個人的な結論です。
心が少し揺れ動きかけていたので、ちゃんと調べて良かったです。
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